結論から言うと、LP(ランディングページ)は「1つの目的に絞って、読み手を迷わせずに、最後の行動まで案内するページ」です。構成の基本は、「共感 → 解決策 → 根拠 → 不安の解消 → 行動」という流れです。そして、LPは「売るための文章」だけに目が行きがちですが、誇張しないこと、事実に反しないこと、広告だと分かることを守らないと、読み手の信頼を失うだけでなく、法的な問題にもなりえます。
この記事では、LPの基本の構成を10のブロックに分けて整理し、そのうえで、消費者庁の公開情報で確認できる表現上の注意点と、表示速度の目安を押さえます。僕自身は「煽って売る」書き方をしないスタンスなので、誠実なLPを前提にまとめました。
この記事でわかること
- LPとは何か、通常の記事との違い
- LPの3つの種類(販売・紹介・登録)
- 基本の10ブロックの構成と、それぞれの書き方
- 景品表示法・特定商取引法・ステマ規制など、守るべきルール
- 表示速度(Core Web Vitals)の目安
- 作る手順と、公開前のチェックリスト
LPとは
LPは「ランディングページ」の略で、広告や検索結果などから、訪問者が最初にたどり着くページのことを指す場合と、特定の商品・サービスの申し込みや購入を目的に作られた、縦長の1枚ページを指す場合があります。この記事では、後者の意味で使います。
通常のブログ記事と、LPの違いを整理します。
| 項目 | ブログ記事 | LP |
|---|---|---|
| 目的 | 疑問に答える、情報を提供する | 特定の行動(購入・申し込みなど)を促す |
| 構成 | 見出しごとに、情報を整理 | 1つの流れで、行動まで案内 |
| ナビゲーション | 他の記事への導線が多い | 余計なリンクを減らし、迷わせない |
| 読者の状態 | 知りたい段階が多い | 検討している段階が多い |
LPの3つの種類
1. 販売LP(自社の商品・サービス)
自分の商品やサービスを販売するためのLPです。価格・契約条件・返品の扱いなどを、自分で責任を持って表示する必要があります。
2. 紹介LP(他社の商品・サービスの紹介)
アフィリエイトなどで、他社の商品やサービスを紹介するためのLPです。紹介する側は、商品の仕様や条件を、公式情報で確認して書く必要があります。Googleのスパムポリシーでは、商品の説明やレビューを元の販売者からそのままコピーし、独自の価値を加えないアフィリエイトページが、問題のある例として挙げられています。独自の情報、比較、注意点を入れることが、前提になります。
3. 登録LP(メルマガ・LINEなどへの登録)
メールマガジンやLINEなどへの登録を促すためのLPです。個人情報(メールアドレスなど)を扱うので、利用目的の表示や、配信の許諾の取り方に注意が必要です。
基本の10ブロック
LPの構成に、決まった正解はありません。ここでは、よく使われる基本の流れを10のブロックに分けて紹介します。
ブロック1:ファーストビュー
ページを開いて、最初に目に入る部分です。「誰の、どんな悩みを、どう解決するページか」が3秒で伝わることが目標です。
- 読み手の悩みや目的が分かる、メインの見出し
- 補足する短い説明文
- 行動のボタン(申し込みなど)
「業界No.1」「圧倒的」といった強い表現は、根拠がなければ使いません。
ブロック2:共感(悩みの提示)
読み手が抱えていそうな悩みや、状況を書き出し、「自分のことだ」と思ってもらう部分です。ここで重要なのは、脅しや、不安を過度に煽らないことです。事実に基づいた、読み手に寄り添う書き方を心がけます。
ブロック3:解決策の提示
悩みに対して、この商品・サービスで何ができるのかを、簡潔に示します。できることとできないことの両方を示すと、誠実な印象になります。
ブロック4:特徴・ベネフィット(読み手にとっての良い点)
商品の特徴を、そのまま並べるだけでなく、「それが読み手にとってどう良いのか」に言い換えます。
- 特徴:「24時間サポート」
- ベネフィット:「分からないことを、夜でも相談できる」
ブロック5:根拠(裏づけ)
主張を支える情報を示す部分です。公式サイトの情報、第三者の調査、仕様、料金表など、確認できる事実を使います。
- 数字を使う場合は、調査時期や条件を明記する
- 体験談を載せる場合は、実在する人の、実際の声に限る。創作や、加工した体験談は使わない
ブロック6:比較・他との違い
他の選択肢と比べて、どんな人にどちらが向いているのかを示します。比較表を使うと分かりやすくなります。自社(紹介先)に不利な点も、正直に書くほうが、信頼されやすいと考えています。
ブロック7:料金・条件
価格、支払い方法、契約期間、解約の条件など、お金に関わる情報を、分かりやすい場所に、省略せずに書きます。
- 追加費用がかかる場合は、必ず書く
- 「今だけ」「限定」と書くなら、本当にそうなのかを確認する
- 返金や返品の条件がある場合は、その内容を明記する
ブロック8:向いている人・向いていない人
「こんな人におすすめ」だけでなく、「こんな人には向かない」も書きます。この部分があると、LP全体の誠実さが伝わります。
ブロック9:よくある質問(FAQ)
申し込みの前に、読み手が抱きそうな不安や疑問に、先回りして答えます。
- 料金について
- 解約や返金について
- サポートについて
- 向いている人について
ブロック10:行動の案内(CTA)
最後に、次の行動(申し込み・登録・購入)を案内します。ボタンの文言は、押した後に何が起こるかが分かるようにします(例:「公式サイトで詳細を見る」「無料で登録する」)。
紹介LPの場合は、ここで広告であること、リンク先が外部サイトであることを分かるようにしておきます。
守るべきルール:表現と法令
LPは、商品・サービスの広告にあたるため、表現のルールを守る必要があります。ここでは、消費者庁の公開情報で確認できた範囲で整理します。法的な判断は、必ず公式情報を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。
景品表示法:不当な表示の禁止
消費者庁の公開情報によると、景品表示法では、次のような表示が禁止されています。
- 優良誤認表示:商品・サービスの品質などについて、実際のものよりも著しく優良であると示す表示
- 有利誤認表示:価格や取引条件について、実際のものよりも著しく有利であると誤認させる表示
また、商品の効果や性能に関する表示については、消費者庁が、裏づけとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、資料が出されない、または不十分な場合は、不当表示とみなされる仕組みがあると案内されています。
つまり、「効果がある」と書くなら、その根拠を用意しておく必要があります。
特定商取引法:通信販売の表示
自社の商品やサービスをインターネットで販売する場合、通信販売にあたる可能性があります。消費者庁の案内では、広告に、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号、販売価格と送料、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、返品の可否や条件などを表示する必要があると説明されています。また、著しく事実に相違する表示や、実際より著しく優良・有利だと誤認させる表示は、誇大広告として禁止されています。
通信販売では、返品について、広告に特約の表示がない場合、商品の引渡しを受けた日から8日以内であれば、消費者の送料負担で返品できる、というルールも案内されています。自分のLPが、どの法律の対象になるのかは、事前に確認してください。
ステルスマーケティング(ステマ)規制
令和5年(2023年)10月1日から、事業者が表示内容の決定に関与した表示で、一般消費者が広告であることを判別しにくいものは、景品表示法違反となります。紹介LPで、広告主から報酬を受けている場合は、広告(プロモーション)であることを、読み手が分かる形で示すのが、誠実だと考えています。
Googleのスパムポリシー
Googleのスパムポリシーは、商品のアフィリエイトリンクを貼っただけで、独自の価値のないページを問題としています。望ましい例として、独自の商品レビュー、厳格なテストと評価、商品の比較などの情報を提供することが挙げられています。紹介LPであっても、独自の情報を加えることが前提です。
表示速度:Core Web Vitalsの目安
LPは、画像を多く使うため、ページが重くなりがちです。読み込みが遅いと、読み手が離れてしまう原因になります。web.devでは、Googleが推奨するCore Web Vitalsとして、次の3つの指標と目安が示されています。
| 指標 | 意味 | 良好の目安 |
|---|---|---|
| LCP | 主要なコンテンツが表示されるまでの時間 | 2.5秒以内 |
| INP | 操作に対する応答の速さ | 200ミリ秒以下 |
| CLS | 表示中のレイアウトのずれの少なさ | 0.1以下 |
達成の判定は、訪問者の75パーセンタイル(75%の訪問者)がこの基準を満たしているかどうか、とされています。画像のサイズを小さくする、不要なスクリプトを減らすなど、基本的な対応から始めてください。
作る手順
- 目的を1つに決める:購入、申し込み、登録のどれを目指すのか
- 読み手を具体的に想像する:どんな悩みを持つ人が、どんな状況で来るのか
- 公式情報を確認する:商品の仕様、料金、条件、デメリットを調べる
- 構成を決める:10ブロックのうち、必要なものを選ぶ
- 文章を書く:結論を先に、専門用語は説明を添えて
- 表示やルールを確認する:誇張がないか、必要な表示が入っているか
- デザインを整える:スマホで見やすいか、ボタンが押しやすいか
- 表示速度を確認する:画像が重すぎないか
- 公開し、数字を見る:アクセスや、ボタンのクリックを確認する
- 見直す:読み手の反応を見ながら、一部ずつ改善する
公開前のチェックリスト
- 誰の、どんな悩みを解決するページかが、冒頭で分かる
- 事実に反する表現、根拠のない「No.1」「効果」の表現がない
- 料金・条件・解約・返金の情報が、分かりやすい場所にある
- デメリットや、向いていない人も書いてある
- 広告(プロモーション)であることが、分かるようになっている
- 体験談は、実在する人の実際の声である
- 運営者情報や、問い合わせ先が分かる
- スマホで見て、読みやすく、ボタンが押しやすい
- ページの表示が、極端に遅くない
よくある失敗
- 煽りすぎる:「今すぐ」「絶対」など、強い表現で不安を煽る
- メリットだけを並べる:デメリットや条件の記載がなく、不信感を持たれる
- ボタンが多すぎる:行動の選択肢が多すぎて、迷わせてしまう
- スマホで確認しない:パソコンでは見やすくても、スマホでは崩れている
- 公式情報の確認不足:古い料金や、終了したキャンペーンのまま掲載している
よくある質問(FAQ)
Q. LPは、ブログ記事で代用できますか?
目的によります。情報を広く伝えたい場合は記事、1つの行動に絞って案内したい場合はLPが向いています。ブログ記事の中に、LPのような構成を取り入れることもできます。
Q. LPの長さは、どれくらいがいいですか?
決まった長さはありません。商品の単価や、検討に必要な情報量によって変わります。必要な情報を、読み手が迷わずに得られる長さが目安です。
Q. 体験談は、載せたほうがいいですか?
実在する人の、実際の声であれば有効ですが、創作や、加工した体験談は使わないでください。景品表示法などの観点からも、問題になりえます。
Q. 紹介LPでも、特定商取引法の表示は必要ですか?
商品を販売するのが広告主で、紹介者はリンクを案内する立場の場合、販売者としての表示義務の対象かどうかは、状況によって異なる可能性があります。ご自身のケースについては、消費者庁などの公式情報を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。
Q. 無料のツールでも、LPは作れますか?
WordPressのテーマや、LPを作成できるサービスなど、様々な方法があります。無料の範囲や、広告表示、独自ドメインの利用可否などは、サービスごとに違うので、公式の情報を確認してください。
Q. LPの効果は、どう測ればいいですか?
アクセス数と、ボタンのクリック数、申し込みの数を確認します。アクセス解析のツールで、どの部分で読み手が離れているかを見ると、改善のヒントになります。
まとめ
- LPは、1つの目的に絞って、行動まで案内するページ
- 基本の流れは「共感 → 解決策 → 根拠 → 不安の解消 → 行動」。10ブロックの中から、必要なものを選ぶ
- 景品表示法・特定商取引法・ステマ規制など、表現のルールを守り、デメリットも正直に書く
- 紹介LPでも、独自の情報や比較を加える。コピーしただけのページは避ける
- 表示速度(LCP 2.5秒以内、INP 200ミリ秒以下、CLS 0.1以下の目安)にも気を配る
LPは、うまく書けば読み手の役に立ちますが、煽りで売る道具にしてしまうと、信頼を失います。誠実に、事実にもとづいて書くことが、結局は長く続く資産になると考えています。
参考にした公式情報(2026年10月確認)
- 不当な価格表示・不当表示の規制(景品表示法)|消費者庁
- 通信販売|特定商取引法ガイド(消費者庁)
- 令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。|消費者庁
- スパムに関するポリシー|Google 検索セントラル
- Web Vitals|web.dev


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